■週間日記「今週のW.A.T」■

「抜き取り全戦全勝更新中」←コレが言いたかっただけ
オーナー様からご依頼いただいた、折れ込み抜き。
BMWのヘッド化粧カバー、M5のステンビスが折れ込み。
このビス、細いステンのうえ長さが3Dもある。
一番熱を持つ排気側、底から焼き付きでビクともせん。
抜き取りは完全成功報酬制、抜けなきゃお金もらえん。
かといって、かかった時間で請求できるわけでもない。
ウチは、抜き取り前に金額提示する安心会計システム。
儲かる・儲からんはコッチの都合、俺様の腕次第って話。
抜き取りって、俺様が頑張ればどんなのでも抜けるわけ。
かといって工場忙しいし、定額で何日も専従できん。
だから、商売にならなさそうな話は断らなアカンのだが。
だがしかし。難しいほど抜きたくなるのが抜き取りなのだ。
底まで焼きついてたM5ステン、ネジ山壊さず抜いたでな。
時給換算したら500円だが、抜き取りは「勝ち負けの問題」
抜き取り中はイライラMAX。儲け話も「忙しい!」と断る。
ふう。もはや勝ったのか負けたのか判らん。アホやな俺。
お次はW650のヘッドボルトボス修正と、折れ込み抜き。
錆太りからの焼き付きで固着する、毎度のパターンね。
同じM11のゼファー1100とかW650でご依頼が多い。
でも、「知る側」的には、折れてくれるほうがまだマシよ。
ヘタに回ると、この方のようにケース側を割ってしまう。
折れ込み抜き全戦全勝の俺様でも、ヤバいのは同じ。
もしケース割ったら、自腹修理でまたまた大赤字だぜぇ。
それ分かってて尚、受ける。抜き取りジャンキー渡辺。
アホな話ばっかしてたらアホやと思われるから、違う話も。
見慣れぬこのジャバラガンは、VOCを回収する最新装置。
給油ベーパーって結構な量を垂れ流してて、その環境対策。
回収したガスは圧縮・冷却液化→地下タンクに戻して再販。
当然、蒸散ガスを回収液化するより原油から作るほうが安い。
更に、過程で電力消費してCo2出すという本末転倒的な。
でも近隣の臭気や大気汚染、健康被害は社会問題なのだ。
我々はせめて、こぼさんように液面控えめで参りましょう。
と、綺麗事語りながら裏じゃ溶剤でヘッド塗る俺は野良犬。