■週間日記「今週のW.A.T」■
業者様からご依頼いただいた、シリンダ修正です。
シリンダベースに、折れリングが噛み込み。
傷はチェーントンネルからスタッド穴に貫通します。
トンネルは戻りオイルとチェーン攪拌で油の滝。
おまけにブローバイの嵐が吹き荒れる悪条件。
直しておかないと、スタッド穴からオイルを漏らします。
オイル漏れは、自分も周囲も危険に曝しますからね。
左写真: ダメージは広く深い範囲に及びます。
凹んだ分の逃げ場がなくて、周囲も破壊するんです。
右写真: とはいえ最小限の溶接で破損部を修正。
外観も研磨してオリジナルの形状を精密に再現します。
左写真: 作業で消えた塗装飛沫痕を純正風に再現。
内側なので見えませんが、純正感に作業者大満足♪
右写真: スリーブ抜いたついでに選定でペアリング。
圧入締度の管理により、温間でのクリアランスが安定。
左、右写真: スリーブを打ち込みホーニング。
ついでにピストンも選定。謎の数字は選定の根拠。
重量やピストン径だけ見ているようでは、まだまだ。
もはや廃れ行く、需要のない内燃技術なんですけどね。
写真: 綺麗に部分修正。面研など一切ナシ。
空冷Zは部品枯渇が進み、部品の修正依頼が増加。
従来は捨てられていた部品も修正して使う時代。
というか「直ると思ってなかった」が皆さんの感想。
もちろん、何でもかんでも直るわけではありません。
整備士たるもの、「危ないモノ」に引導渡すのも仕事。
ライダーだけでなく、周囲の人も危険に巻き込むから。
でもこれくらいなら、当社で直してまだまだ使えます。
しっかしF-16って、あんなに油漏れてて普通なの?
戦闘機は油漏れても気にしない?(2:00〜)
カタナ1100ケース修正も進んでいます。
予定では、2週間程度で終わるはずが・・・
予想外に複雑な壊れ方してて、連日涙の残業中。
そういえば、「何度も転んでます」と言ってたっけ。
この時代のスズキって、結構攻めた設計ですよね。
ポイントカバーなんかM5ボルト3本で固定。
ボルト径もボス径も小さく、肉薄軽量化を優先。
だからパッカ〜ン!と割れたりするわけですが。
ポイントベース別体設計のZ系とは対照的です。