■週間日記「今週のW.A.T」■

カワサキ時代のパイセンから900SLの腰上O/H依頼。
エンジン設計してた先輩だから、ハードルが高い。
「予算こんだけ、施工内容は任せる、結果を出せ」
改善項目が事前に提示され、クリアしないとヤキ入る。
昭和の38工場はね、マジでヤバイ人ばっかなのよ。
で、バラして点検、オイル消費で調子悪くしたと判断。
写真のとおり、カーボンがてんこ盛りだったからね。
オイル消費原因排除・劣化回復・プラスαの作業です。
左、右写真: 腰上O/Hでもスタンドに載せる理由。
できれば天地逆さ向けてシリンダを抜きたいから。
嫌やん?砂とか錆とかがエンジン内に落下するの。
磨材投下は、整備しとるのか傷めとるのか分からん。
左、右写真: 900SS系はここが運命の分かれ道。
ロッドの小端磨耗とストレーナーの大アルミ屑を点検。
特にアルミ屑は、クランクピンの盲栓が緩んでる証拠。
ココ次第ではケース割ってフルO/Hが必要になるのだ。
左、右写真: ガイド交換してシートカット。
オイル下がりの改善と、カーボン噛みの除去が目的。
本件、始動性の悪さはプラグ汚損と圧縮抜けが主因。
いずれも原因は、オイル消費による煤の発生です。
左、右写真: 事情があって、バルブも交換。
900SSのバルブは高品質で、一生モノなのですが・・
実はこのエンジン、過去にO/Hを受けていた模様。
その時に少し具合の悪い内燃加工を受けてまして。
左、右写真: ピストン・シリンダも交換。
シリンダに入った深い縦傷、これもオイル消費の原因。
ホーニングで取りきれない深さなので、交換しかない。
純正部品でもポン組みではなく、クリアランスを選定。
左、右写真: ガイド隙間とデスモの調整。
バルブを交換したのは、この作業の仕上がりのため。
旧バルブはステムエンドと軸が研磨されてたんです。
当然だけど、ガイドは軸とセットで調整するからね。
左、右写真: ピストン・シリンダ交換は手間かかる。
特殊なベースガスケットを使用して突き出し調整。
圧縮比とスキッシュを調整することで性能UP。
ガスケットは非売品、当時のドカティ・ワークスパーツ。
左、右写真: そして、泣けるバルタイ調整。
OHCのエンジンは、吸気VTと排気VTがトレードオフ。
一番バランス良いタイミングに納めるのが難しい。
おまけにプーリーのガタで、測るたびメッチャ動くのよ。
左、右写真: でも一番嫌いなのはコレ。
900SSの持病。油路グロメットネジからの油漏れ修理。
生アルミ+ロックタイトを緩めて再施工は至難の業。
でもパイセンは許してくれない。泣きながら純正復元。
以上、ウチの腰上O/Hをササッとダイジェストでご紹介。
お題のクリアだけなく、+αでよく走る快調エンジンに。
交換したピストン・シリンダも、純正のノーマルボア。
パイセンも「社外品ボアアップ」なんか一言も言わない。
ダサい設計のピストンやリングなんかダメと知ってるから。
重心とか挙動とか張力とか。「何の話?」でしょうけど。
知れば使えんよ。純正部品がなければ仕方ないけど。
因みにこれらの作業は全部、自社設備で自社施工。
外注だと実現できない内容ばかりだからね。
魚網を低速で曳く船だから、そういう特性になるんだろうか?
釣りしながらそんなコト考えてっから、タコ1匹しか釣れんかったw
先週、船より陸っぱりのほうが釣れる、と言ったら。
S賀さんが「体験してみ」と漁船で釣りに誘ってくれた。
漁船とプレジャーの2隻持ち。1隻くれんかな?
そんなことより驚いたのが、シャフト船のグリップよ。
船外機って、ATみたいにペラ滑ってから動くやん?
シャフト船って、歯車みたいに起動からドンと水に噛む。
デカいペラをディーゼルの低速トルクで回すから?
船底で乱してない深い位置の水を押すから?
予選タイヤみたいに激グリ。でも浅瀬は苦手だって。